和精油
椿油
学名 Camellia japonica
科名 ツバキ
原産地 本州以南に自生。特に伊豆大島などの伊豆七島をはじめ、五島列島ほか九州などの暖地に多くみられる。
抽出部位 種子
抽出方法 圧搾法、溶剤抽出法
椿油(つばきあぶら)は、ツバキ科ツバキ属のヤブツバキの種子から採取される植物性油脂。ユチャ(英語版)など、ツバキ属の種子から取ったものの総称はカメリア油(カメリア油)と呼ばれ、区別される。
歴史
利用の歴史は古く、続日本紀には、777年、渤海国使が帰るときに海石榴(つばき)油を所望したので贈った、との記述がある。
用途
食用のほか、化粧品、薬品、また石鹸などの原料としても用いられる。
食用油
天婦羅油、炒め物、サラダ用などに使用され、長崎県の五島うどんは、引き延ばす際に地元の椿油を生地の表面に塗る伝統がある。
食用の椿油は、揚げ物をはじめ、炒めもの、焼き物など他の植物油と同じように使え、揚げ物は、カリッとあがる。
化粧品
髪油(鬢付け油)、スキンケア、保湿に用いられる。中でも純日本産(長崎・五島列島や伊豆諸島産)の椿油は純度が高く重宝されている。
薬用
日本薬局方に収載されており、他の薬効成分と配合して用いられる。
工業用
塗料などの樹脂原料
その他
日本刀の磨き油のほか、木刀や碁盤、将棋盤、将棋駒、木彫り、櫛など木製品の磨き・ツヤ出しに使用する。
原料 産地
ヤブツバキ(薮椿)
日本における代表的原料植物であり、東京都の伊豆大島や利島、静岡県の伊豆、長崎県(五島列島)の福江島、新潟県の佐渡島のものが有名。
成分 オレイン酸(80〜85%)、リノール酸
オレイン酸は、心臓、循環、血管系とともに、皮膚をも保護し、担汁分泌を促進し、消化促進する。コレステロール値を下げる働きがある。同様にオレイン酸を多く含むオリーブオイルよりも多く含む。
リノール酸は、人体内で合成できない脂肪酸で、免疫系を強壮し、ホルモンバランスをとり、皮膚を再生する働きがある。
アロマテラピーとしての利用方法
ボディトリートメント、スキンケア
弾力があり、使用後はべたつかない。
肌タイプを選ばず、酸化しにくいので、使いやすい。アトピー性皮膚炎のケアにも用いられる。
スキンケアとしては、保湿効果や肌を柔らかく作用もある。
株式会社 椿 ジャポネイラ
有限会社 高田製油所 三原椿