サンアロマ実践研究会にお越し頂きありがとうございます。

嗅覚トレーニング

嗅覚障害の治療として行われた香りトレーニングについて


ドイツのドレスデンの大学病院で、嗅覚障害の治療として香りトレーニングが行われました。

嗅覚障害の原因は様々ありますが、
原因を特定することが重要ではなく、快復しないことが問題です。


<トレーニングのやり方>

嗅覚障害が出てからすぐに始めます。はっきりと感じられる香りを用いて行います。

最低でも9〜12ヶ月続けます。

開始後4〜6カ月目には、香りを変えると良いです。

12週間、毎日、朝と夕に香りをそれぞれ10秒嗅ぎます。

最初に高濃度、次に低濃度の香りを嗅いだほうが、逆より改善が見られたそうです。


トレーニングに使われた香りは、 ローズ、レモン、ユーカリ、クローブの精油

この4つは、古典的な原臭の分類に基づいて選択されたそうです。

(古典的な原臭の分類とは、ドイツのヘニングが、匂いを(1)薬味臭、(2)花香、(3)果実香、(4)樹脂臭、(5)焦臭、(6)腐敗臭の六つに分類しました。)



このユーカリは、ユーカリプトールです。調べてみた所、1.8シネオールのことらしいです。 1.8シネオールなので、ユーカリラディアタとしました。

この4つの精油の、成分は、

ローズ モノテルペンアルコール類

レモン モノテルペン炭化水素類

ユーカリラディアタ 酸化物類

クローブ フェノール類

精油成分の四象限



これらの精油4つとも象限は第3と第4象限で、象限の特徴は強壮作用。

ローズ、クローブ精油は、自身にも強壮作用があります。

レモンは、脳性疲労に、ユーカリは、慢性疲労、活力増強に効果が期待できます。

レモンは、ストレスに良いと言われています。やはり、ストレスは脳の問題なのかなと思います。


その後、セミナーで先生に聞いた話では、最初、全く香りがわからない段階から初めても、ずっとやっていると、わかるようなって来たそうです。

ここまでが、ドイツで行われた嗅覚障害の治療の為の香りトレーニングについてです。


和精油で行うなら、どの香りが良いかなと考えてみました。

モノテルペンアルコール類 → 芳楠

モノテルペン炭化水素類 → ゆず 

酸化物類 →  ニオイコブシ

フェノール類 → 高野槙

和精油は、フェノール類を多く含むものがないのですが、強壮作用もあり、フェノール類も含むということで、高野槙にしました。